市場でゴーヤが並ぶようになると、夏の足音が聞こえてきてわくわくしますよね。
子供の頃はちょっと避けがちだったあの独特な苦味が、いまやわざわざ探してでも食べたくなるほどの魅力に変わりました。
でも、まだまだその苦味が苦手という方もいるのは事実です。ゴーヤが食の一部として大切にされている沖縄でも、好き嫌いは分かれるところです。
ぬか漬けを日々の食事に取り入れている方なら、いろいろな野菜を漬けて楽しんでいるかもしれませんね。この夏はゴーヤをぬか漬けにしてみようかなと考えている方もいるかもしれません。
もしゴーヤを手にしたけれど、その苦味がどうしても苦手で、ぬか漬けに挑戦してみたいと思っているなら、この記事がお役に立ちますよ。
今日は、ぬか漬けにすることでゴーヤの苦味がどのように変わるのか、どんな味わいになるのかをご紹介します!
ぬか漬けにしたゴーヤ、苦味は和らぐ?
ゴーヤ特有の苦味がぬか漬けによってどう変わるか、気になるところですよね。
さて、実際のところ、ぬか漬けにしたゴーヤも、その苦味は意外と残るんです。特に苦味が苦手な方には、あまり変わらないと感じられるかもしれませんね。
「ぬか漬けにすると苦味が減るはずじゃないの?」と思われる方もいるでしょう。
実は、この苦味に対する漬け込み期間の長短が大きな影響を持っています。漬ける時間が長ければ長いほど、苦味が和らいでいくんです。
でも、他の野菜と同じように手早く楽しみたい時には、ゴーヤの苦味はそう簡単には消えてくれません。
それでは、どのくらい漬ければ苦味が和らぐのか、その具体的な時間についてお話ししましょう。
時間が経つほど変わるゴーヤのぬか漬けの味わいについて
ぬか漬けにしたゴーヤの苦味が時間と共にどのように変わっていくのかをご紹介します。特に、3日間という期間に注目してみましょう。
さて、1日や2日という短期間でぬか漬けにすると、ゴーヤにどんな変化が現れるでしょうか。
1.1日目
24時間が経ったゴーヤは、独特の味わいに変わりはほとんどありません。ぬかの味もそれほど強くなく、ゴーヤ固有の食感が際立っています。
2.2日目
2日目の48時間後には、味わいに微妙な変化が現れ、酸味が感じられ始めますが、苦味は依然として残っています。
3.3日目
3日目、72時間を超えると、苦味が和らぎ始めます。ぬかと塩の風味がゴーヤに馴染み、食べやすくなってきます。
これらの変化を自分で試してみると実感できますが、味覚には個人差があるため、感じ方に違いが生じることもあります。
苦味の感じ方やお好みで、どのタイミングでぬか漬けにするかを見極めるのも良いでしょう。
個人的には、ぬかの風味とゴーヤの苦味が絶妙に残る2日目を推奨します。
しかし、ゴーヤの苦味を和らげたいがために長すぎる時間漬けてしまうと、ぬかの風味まで苦くなってしまうこともあるので注意が必要です。
ゴーヤの苦味がぬかに移る理由や、ゴーヤの苦味の原因について疑問に思う方もいるかもしれません。
そんな疑問を解決するために、ゴーヤの苦味の理由とその減少の仕組みについてもお話ししましょう。
ゴーヤの苦さの秘密に迫る!苦さが減るしくみ
ゴーヤ特有の苦さは、「モモデルシン」という成分が関係しているんですよ。初めて聞く名前かもしれませんが、この成分がとても重要なんです。
苦い味を出す成分には色々な種類があります。例えば、アルカロイド、グリコシド、ペプチド、ニトロ化合物、フムロン、クロロゲン酸などです。これらの中でも、ゴーヤの苦さの主要成分であるモモデルシンはアルカロイド類に分類され、さらにイソフムロン、ククルビタシン、チャランチンといった成分も含まれています。これらが混ざり合うことで、ゴーヤ特有の味が生まれるんですね。
ところで、ゴーヤのどの部分にこれらの成分が多いと思いますか?白くてスポンジ状の部分を取り除く人が多いですが、実は外側のデコボコしている部分に多く含まれているんです。そして、このデコボコが細かく密集しているほど、苦さが強くなるそうです。
私も夏になるとよくゴーヤを食べますが、この事実は意外でした。
苦さが苦手な人は、苦い部分を取り除くのも一つの方法ですよ。
ゴーヤの苦さを和らげるコツ
さて、ゴーヤに含まれる苦い成分を取り除くことはできるのでしょうか?
実は、これらの成分は水に溶けやすいんですね。ゴーヤの下処理には、この特性を活かした方法がよく使われています。
例えば、ゴーヤを茹でると苦い成分がお湯に溶け出し、直接調理するより苦さが減るんです。
また、塩をまぶしておく方法もおすすめです。塩が作る浸透圧で、ゴーヤの水分とともに苦い成分が抽出されるんですよ。
ぬかけにするのもいいですね。塩分が豊富なぬかけは、苦さを和らげる効果があります。
ゴーヤの苦さが体良いわけではないけれど、どんな栄養がまれているのでしょう?
ここで、ゴーヤに含まれる主な栄養成分を見てみまょう。これを知ったら、食べたくなるかしれませんよ。
ゴーヤの栄養成分
ゴーヤは独特な苦さを活かした様々なレシピに使われますが、特にビタミンCが豊富です。これは美容や風邪予防にも効果的ですね。タミンCは疲労回復や夏バテ防止、肌の健康、免疫力向上にも役立ちます。
他の野菜にもビタミンCは含まれいますが、ゴーヤは加熱してもビタミンCが失れにくいという特長があります。
そして、ビタミCだけでなく、カロテン、タンパク質、タミンA、カルシウム、カリウム、マネシウムといった栄養素も含まれていますこれらは体内で作るのが難しく、食べ物から取る必要があるため、不足しやすいんです。
ビタミやミネラルが不足すると、他の栄養素の効果も半減してしまいます。から、バランス良く様々な食品を食べることが大切なんですね。
しかし、ゴーヤにこれだけ栄養が含まれていると考えると、栄養が高いことがわかります。苦さが少し苦手な方でも、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
苦味が魅力のゴーヤ漬物のレシピ
以前、ゴーヤの健康効果とその特徴的な苦さについてお伝えしましたね。今回は、そんなゴーヤを使ったお漬物の作り方をご紹介します。
作り方は非常にシンプルで、用意する材料はゴーヤ、塩、そしてぬか床だけ。作り方は次の通りです。
ゴーヤを縦半分に切り、種と中のワタを取り除きます。
もし苦味を少し和らげたい場合は、ゴーヤに塩をまぶして5分ほど置いてください(苦味がお好みであれば、この工程はスキップしても大丈夫です)。
ぬか床にゴーヤをしっかりと埋めます。
これで完成です。レストランではなかなか出会えないこのゴーヤ漬物、ぜひ家で試してみてください。
ただし、漬け込む際には風味をしっかり移すため、最低24時間は漬けておくことがポイントです。
また、冷蔵庫で保存しながら漬けると、室温で漬けるよりも漬け加減が軽くなりがちです。ですので、お好みの漬け加減を見つけるために、少し実験を重ねてみるのが良いでしょう。
ゴーヤのぬか漬けについての総括
今回の記事では、ゴーヤを使った漬物について深く掘り下げてご紹介しました。
ゴーヤ特有の苦味を完全に取り除くのは難しいこと、その苦味を和らげるためにはゴーヤをぬか床で何日も漬け込む必要があること、ゴーヤが持つ苦味成分がどのようにしてその強烈な味を生むのか、そして苦味成分を上手に抽出するには適度な水分がどう影響するのかについて詳しく解説しました。さらに、ゴーヤの綿部分を取り除いて簡単にぬか漬けを作る方法もお伝えしました。
特に、ゴーヤのぬか漬けはその独特な風味と栄養の豊富さで注目を集めています。
個人的には、この記事を読んでゴーヤに対する関心が高まり、夏の訪れを改めて感じることができました。皆さんにもこの夏、ゴーヤのぬか漬けを試して季節を存分に楽しんでいただきたいと思います。