美味な干し柿を作るための柿の選び方とおすすめの品種とは?

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自分で干し柿を作りたいけど、どの柿を選んだらいいのか迷っていませんか?

新鮮な柿をそのまま食べるときなら、鮮やかなオレンジ色や好みの硬さの柿を選ぶことが一般的ですよね。しかし、干し柿を作るための柿選びは、同じ基準で選んでもいいのでしょうか?さらに、どの品種の柿を使えば最高の干し柿が作れるのか、どんな品種の柿が存在するのか、といった疑問が浮かびますよね。

柿選びのコツを掴むと、干し柿用の柿選びもずっと簡単になりますよ。今回は、干し柿に適した柿の選び方についてお話しします。

干し柿に最適な柿の選び方

干し柿を作る際の柿の選び方のポイントを以下にまとめます。

・渋柿を選ぶ
・T字の枝がついているものを選ぶ
・熟れたものを選ぶ

これらについて詳しく解説しましょう。

まずは渋柿を選びましょう。干し柿には「渋柿」が最適で、「甘柿」よりも優れた結果が得られます。甘柿と渋柿、どちらを干し柿にした場合でも、渋柿を使用した方が約4倍の甘さが出ます。これは、渋柿には甘柿よりも多量の糖分が含まれているからです。

ただし、そのままでは渋さが強いため、十分に乾燥させることで渋味が消え、糖分が凝縮されて超甘い干し柿ができます。一方、「甘柿」でも干し柿を作ることは可能ですが、甘さはあまり変わらないため、セミドライフルーツとして楽しむのがおすすめです。

次に、T字の枝がついている柿を選びましょう。多くの「干し柿に適した柿」には、ヘタ部分にT字形状の枝がついています。これは干し柿を吊るす際に便利な形状なのです。「T字の枝がついていない場合」でも、針金などを使って吊るすことは可能ですが、作業はT字の枝がついている柿を選んだ方が楽になります。

最後に、熟れた柿を選ぶことが大切です。干し柿は、乾燥させることで味や甘みが凝縮されます。すでに熟れている柿なら、その美味しさはさらに引き立ちます。ただし、熟れすぎた柿は、乾燥過程で腐ってしまったりカビが生えやすくなるため、適度に固さを保った熟れた柿を選ぶと良いでしょう。

熟れた柿を見分けるためのポイントを以下に示します。

・色が濃いオレンジでツヤがある
・形が整っている
・ヘタと果実の間がしっかりとくっついている
・ヘタの色が緑色である
・手に持った時に適度な重さを感じる

以上のポイントを参考に、「干し柿に適した柿」を選ぶと、選択が容易になります。

干し柿に最適な柿の種類は?

干し柿を作るのに最適な柿といえば、「渋柿」がよく挙げられますね。

実は、柿には甘柿や渋柿を含め様々なバリエーションが存在し、その総数はなんと1000種類以上もあるんですよ。今回は、その中でも特に干し柿作りにおすすめの渋柿の品種を4つ選んでみました。

平核無柿(ひらたねなしがき)

渋柿の中でも特に多いのが「平核無柿(ひらたねなしがき)」で、その割合はなんと8割もあるんです。特徴としては、

・種がない
・四角い形状
・少し大きめのサイズ(約240g)
・果肉は鮮やかなオレンジ色
私も干し柿を作るときには、この平核無柿をよく使います。

この柿は新潟県が原産地で、地域によっては新潟では「八珍柿」、山形では「庄内柿」という名で呼ばれています。

山形県、和歌山県、新潟県で主に栽培され、市場に出回るのは主に10月下旬から12月上旬となります。

刀根早生柿(とねわせがき)

「刀根早生柿(とねわせがき)」は、平核無柿を若木に接ぎ木して作られた品種で、特徴としては、

・種がない
・四角い形状
・少し大きめのサイズ(約240g)
・果肉は深みのあるオレンジ色
平核無柿と非常に似ていますが、より深い色合いで、表面には光沢があります。

全国で栽培されているものの、特に和歌山県での生産量が全国の約半分を占めており、収穫時期は9月~10月頃です。

蜂矢柿

「蜂矢柿」は、岐阜県美濃加茂市の「蜂屋町」で長い年月をかけて育てられたことからこの名前がつけられました。特徴としては、

・種があるものもあるが、大部分は種がない
・先端が少し尖った鐘形状
・少し大きめのサイズ(約250g)
・果肉は鮮やかなオレンジ色
特に、「あんぽ柿」という干し柿によく使われます。収穫時期は産地によりますが、早い地域では10月下旬から、遅い地域では12月上旬まで収穫が行われます。

市田柿(いちだがき)

「市田柿(いちだがき)」は、長野県で500年以上前から栽培されている小型の渋柿で、特徴としては、

・種があるものは少ない
・縦長でハート形状
・小型(約100g)
・果肉は鮮やかなオレンジ色
古くから干し柿にされ、「市田柿」という名で販売されてきました。干し柿のパッケージに「市田柿」と書かれているのを見たことがあるかもしれませんね。それは商品名ではなく、柿の品種名なんですよ。収穫時期は、10月下旬から11月中旬頃となります。

総括

干し柿作りにおいての柿の選出方法が理解できたら、次に『どれくらいの干し柿を作成するのか?』によって必要な柿の量を決定するだけですね!

干す場所はもうお決まりでしょうか?!

大量の柿を購入した後で、干し柿を干すスペースが不足していると問題です。「場所」だけでなく、干し柿を干す「タイミング」や「気候」についても、こちらをご参照いただければと思います。

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